新着情報 - 2022.12.29更新 (2022.3.29投稿)
見出し
桜の江戸切子では、派手なカットはなるべく抑えて桜の美しさを活かすシンプルなデザインに仕上げました。
飾り皿や酒器には丸みのある花をモチーフに、江戸切子ではあまり使われない曲線をカットして柔らかい感じを表現しました。
1枚の花びらをモチーフにした箸置きやアクセサリーではゴツゴツしたガラスの塊を丹念に削り、形を整えました。シンプルなデザインにも熟練職人の高度な技が感じられる逸品となっています。
江戸切子には透明なガラスの上に色ガラスを重ねて2層にした被せガラスと呼ばれる素材が使われます。なかでも桜の江戸切子に使う素材は被せガラスの中でも特に高価な物を使います。
素材はクリスタルガラス製を使用。クリスタルガラスはバカラグラスにも使われる高級ガラスで、一般的なガラスより透明感と光の屈折率が高いため、輝きが非常に美しいという特長があります。
桜シリーズの桜色は金赤(きんあか)と呼ばれ、ガラスに本物の金を混ぜて発色させています。金を使うために他の色よりも高価な素材になりますが、桜の江戸切子は贅沢にも色ガラスの層をほとんど削ってしまいます。美しさのための大胆なカットも作品の魅力となっています。
シンプルなデザインの中にも熟練職人の技が施されています。品物の大部分に伝統文様の中でも難しい菊つなぎ紋をカット。
さらに飾り皿では紋様の途中で道具を変えることでカットの深さを変えてグラデーションを表現しています。非常に繊細で単純にカットするのも難しい紋様の途中で道具を変え、1本の線に見せるのは至難の技。名匠の見事な技により、伝統紋様の中にグラデーションを生み出すカットが誕生しました。
高価な素材を高度な技でカットし作り出される桜の江戸切子は記念品や贈答用として、多くのお客様にお選びいただいています。